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当会、B会員宅 電源工事 第3弾  2018.07-09 
電源改修第2弾の続き
アース工事 2018年9月

9月に地元電気工事店が施工、 連結アース棒1.5mx2本と1.5mx3本を2箇所打設。打設には「コンクリートはつり機」を使います。 たった5本で接地抵抗値はなんと、6.7Ωという驚異的な低い値!

(接地測定器の指針参照) 電気工事で10Ω以下はA種接地抵抗になり、高圧機器の接地に分類されます。オーディオでも接地抵抗値は低ければ低いほど、音質はよくなります。ご自宅建設のとき、造成前は小川があったそうで土壌は水分を含んでいるみたいでこれが効いていると思われます。

一般的に砂やシラス土壌は接地抵抗地を下げるのは大変で、アース棒を何十本も打ち込んだり、銅板(90cm四方)などを埋め込んだりします。水分を含んだ粘度質ですと値は下がります。アース線は電気工事で使う電線でサイズは14sq(断面積:14mm2)です。ただし、電線メーカーは指定になります。

アース線の引き込み部

●オーディオ専用盤
打設場所から45mの位置です。
電気工事店が測定した値が信じられず、接地抵抗計で測りなおしました。実測値は7.1Ωで間違いなかったです()(打設位置から距離があるので値0.4Ωアップ)

それではアース接続を始めます。

盤右下の小さなブレーカーは、アース回路を切るためのものです。以前、ご自宅の電力引き込み柱の雷が落ちたことがあって電化製品に被害が発生しました、雷害ですね。雷の高圧電流は電柱の電力線から侵入するものや避雷針で地中に逃げたものが接地から廻ってくるものなどがあり、その防止のためです。雷が発生しそうなとき、ブレーカーを切ります。

ブレーカーの一次側(右側)に元アース線を繋ぎ、二次側(左側)に機器へのアース線を繋ぎます。上側の赤い数本のケーブルは、壁コンセント用アースで絶縁トランスのコア(外側の黒いところ)に接続されています。絶縁トランスのノイズ防止用です。

下側の緑の線はオーディオラック横壁から取り出し、オーディオ機器用アース線です。線の圧着端子は電気工事で使うものでなくオーディオ用で、銅端子を銀メッキしてその上に銅メッキをした特製品です。圧着してアセテートテープで絶縁します。

●機器用アース端子

使用したのは医療用端子です。構造的に堅牢で裏側は銅板で配線してあります、もちろん「非磁性体」です。オーディオでは端子に鉄(磁性体)は極力使いません、歪みが発生するためです。

樹脂製ボックスに制振材(鉛テープ)を貼って組み込みます。

●機器への接続

アース接続はアナログ機器になります。レコードプレイヤー3(モーターx3、アームx3)MCカートリッジ昇圧1台、プリアンプ2台あるので、アース端子から3系統に分け、途中で分岐端子x2をつけ各機器のアース線と接続しました。

分岐線のサイズは5.5sqです。長年使用している機器のアース線の端子が劣化しており、一部取替えています。レコードプレイヤー1台の端子の接続が不良になっており、端子交換後は良好になりました。

●オーディオ機器へのアースは電源プラグからは取りません。そのわけは、電源側と機器側の両方にアースを接続すると、いわゆる「アースループ」が発生してノイズ発生します。通常は機器(ソース)側にアースを接続します。

電源改修とアース改修は車でたとえるなら、車の車輪でどちらが欠けても不十分です。音の変化はひと言で言えば、電源改修は馬力、アース改修は静寂感ですね。

システム全体像 およひ、ネットワーク改修     
プレーヤー3台と コントロール部
新作の300Bシングルアンプ 宮崎市立図書館レコードコンサートでお披露目予定です。(2018.11.23)
ネットワークを改修しました。腐っても鯛とばかりにオリジナルにこだわる方も居られます。それもひとつの見識として否定はしませんが、古くなった機器は永年の使用により、初期性能を保持していることはまず有りません。特に接点や、コンデンサーそして意外にも、配線材も劣化が進んでいます。また、タンノイと云えども商業製品ですから、利益を出すために妥協した部品を使ってあります。これらを見直して、改良・交換することにより画期的な改善が望めます。今回の改修により音がクリアーになり、楽器のひとつひとつが良く分離して聴けるようになりました。
箱の中に組んだため、配線が長くなってしまいました。 線材はWEの古い線材を使っています。
コイル類はタンノイ付属のネットワークから取り外して使用しました。また、コンデンサーはオイルコンデンサーやWEの黒コンデンサー更には、細かな値の調整用にフィルムコンデンサーを使用しました。
ネットワークの下にもウエルフロートを敷いて振動対策をしました。これがなかなか効きます。オーディオは『やってみないと分からない』ことが多いのですが、その典型的な例でしょう。
この時代のタンノイネットワークは単巻トランス(オートトランス)で高域のレベルを調整する回路になっていてスピーカーキャビネット前面で調整用ネジを差し込むことにより、高域のレベル及び、ターンオーバーを切り替えます。一般的なロータリースイッチによる切り替えや、抵抗式アッテネーターより優れている方式ではありますが、ネットワークの銘板そのものが導体代わりになっていて、その素材も不明であまり気持ちの良いものではありません。また、この部分は故障が発生し易いところです。更にこの部分はプリント基板になっていて導体の厚みも薄く、経年劣化でハンダが接触不良になっている場合もあります。そこで、写真のように接続端子による切り替え方式に改めました。レベルを調整する時は、ドライバーで接続替えします。一度決定したらたびたび扱うことがない所ですので、この方がガッチリと接続出来て、信頼がもてます。プリント基板を廃止してWE製のワイヤーで接続、ついでに、バイワイヤリングが可能なようにしました。

当会、B会員宅 電源工事 第2弾  2018.06.2-3 
   
前回(2017.06.17-18)の続きです。 
ちょうど一年前に電源改修工事をされたB会員が、電源改修第2弾として、アイソレーショントランスの挿入および、コンセントボックスの設置をされましたので紹介します。

アイソレーショントランスは200/100V1台、100/100V4台設置しています。旧エナジー社製でオーディオ用に開発されたものです。ラック右側の大きなトランスが200/100Vで、巻き線のボビンは木製で滑らかな曲線で巻き線にストレスを与えない構造になっています。他の100/100Vトランスは紙製ボビンです。まるで絹ごしの風景を見るような音調が持ち味のトランスです。

絶縁トランスの効用について、

なぜトランスという介在物を電源に入れるのか?これは電源のノイズ対策です。B会員宅は電源改修工事を行っており、電灯盤からオーディオ用盤を分岐して設置してあります。これだけでもノイズは大幅に減るのですが、家庭内で使用している電化製品からのノイズは強力です。ノイズは外部から電源線を伝わってくるもの、電波でくるもの、オーディオ機器本体から発するものなど多々あります。これらを少しでも減らし、音質を高めるためにアイソレーション(絶縁)
トランスを使用します。また、トランスにより音が悪化する場合もありますので質の高いトランスを使用しなければなりません。電源コード、プラグ、コンセントはオーディオ品など、いろいろなものがありますが、折角、電源改修するのなら、今回使った医療用が最低限使用出来るレベルと言えるでしょう。
防振用鉛テープ

電磁派吸収シートとコンセントプレート、材質はステンレス(非磁性体)

コンセントボックス(樹脂製)に鉛テープ、プレート裏面に電磁派吸収シート貼り付け

準備が終わったボックス、黒いものは特製鉄製ボックス(K会員の遺品です)

音の傾向は樹脂ボックスは素直な音調で、鉄ボックスは馬力?のある音になります
B会員宅での作業状態

エナジー社製アイソレーショントランス(絶縁トランス、容量600VA)を木板ベースに固定する方法。

鉄製L字アングルを外し、樹脂製結束帯で縛る、鉄アングルだと音がこもるためです。
木板は桜材、厚み35mm。
トランスと板の間は硬いゴム板(10mm厚)にオーディオ用制振材を貼っています。
これでトランスの振動対策はバッチリです。
木板の裏側、脚はエキストラマ製(普通のゴムより硬め)です
組み上げ中、ACコードは古いベルデンの14GWAサイズでこれも医療用です
コンセントは医療用、UL規格品です
プラグの刃固定の保持力は強力です
トランス端子部の絶縁処理、熱収縮チューブです
鉄ボックス組み上げ、端子接続
ケーブルクランプにシリコングリスを塗布(固着防止)
ガッチリとトランスに接続しました
電源プラグ取り付け、プラグも医療用、UL規格品です

トランスのコア材に接続している緑色のコードはコアのアース用で、将来接地工事を行った際にアースと接続します。このトランスはコア材にアースをとった方がノイズが減るためです。

作業の合間にコンセントの接点をクリーニング酸化がひどいものは金属クリーナーで磨き、エチルアルコールで綺麗にして、オーディオ用接点改良剤で処理しました。コンセントの接点は想像以上に汚れているものです。

機器用コンセントとプラグ製作

フルテック製銅メッキ品

青いケーブルはゾノトーン社製   プリアンプに使います。

音の入り口の機器が最も重要なポイントです

     ここで悪かったら、後段のパワーアンプなどをいじってもよくなりません。
設置後、電圧測定。ここは106.8Vでやや高めの電圧です
アナログプレーヤーとデジタルプレーヤー コントロールアンプ類
電源がすっきりしました。精神衛生上も好ましいものです。
アイソレーショントランス(エナジー社製のオーディオ用)

ラック右側の細長いコンセントボックスはアコリバ製。旧製品ですが、医療用コンセントで内部に電磁波吸収材が入っています

ここにもアイソレーショントランス
設置後、機器電源プラグ接続
改修後の感想

昨年6月からの電源改修工事が、ようやく全て完了しました。今までは、エナジーのアイソレーショントランス(100V)2台を取りあえず、仮接続して利用していましたが、今回ようやく、200Vトランス(200V→100V)1台と4台の100V(100V→100V)アイソレーショントランスが接続され、全てのオーディオ用電源が5台のアイソレーショントランス経由で使用できるようになりました。

コンセントボックスや接続プラグも全てグレードアップしたので、音がいままで以上に綺麗に聞こえます。音楽の周囲が、静かになったようです。特にプリアンプに、新しい電源コードを使用していますので、そのせいもあるのかもしれません。まだ、2日目なのでこれから更に音が変化していくと思います。楽しみです。

梅雨の時期になり、外出せずに音楽を集中して聴くことができて、時間のたつのを忘れます。

続きが有ります

電源改修第3
電源改修第1


当会、Y会員宅 プチ電源工事   2017年8月 

・当会Y会員がオーディオ用電源のプチ改修をされましたので紹介します。改修は8月に実施されたのですがホームページへUPするのが延び延びになっていました。
・Y会員は別途、新規リスニング専用ルームを計画中ですが今回はとりあえず現用ルームの電源改修と言うことでプチ改修としました。
現在のY会員宅のオーディオ電源環境は、リスニング室(木造在来工法の1階、和室9畳、天井高さ2.2m)
・オーディオ用電源は電灯盤から200V専用回路を2系統ひき(デジタル、アナログ)それぞれにアイソレーショントランス(絶縁トランス)で、100Vにして各機器に供給しています。
・専用回路といえ、電灯盤の分岐ブレーカーからですのでノイズの影響はあります。アースはオーディオ用単独で、連結接地棒を打ち込みして接地抵抗値は87Ωです。
・なお、今回はア−スの改修は行いません。
・近い将来に新リスニングルームへ引越し予定のため、お金をかけない電源改修にしました(笑) それでも効果はあったのか...
・電源ノイズの悪影響を避けるために...オーディオ電源改修はとにかくノイズとの戦いです。 
今回のプチ改修の方針と内容。

@既設は2系統専用回路をひいているので、このケーブルを流用する。
Aオーディオ専用盤は設けず、保安上必要な手元用漏電ブレーカーを設ける(ブレーカーボックスですね) これは電灯盤の漏電ブレーカーの前段(一次側)にケーブルを接続するため、必要です。
Bストックとして既設ケーブルより良質なエコマテリアルケーブル、EM-CE5.5sq-2C(9m)をお持ちでしたので、 これを電灯盤からリスニングまで天井内を配線して、使用する(施工はY会員様にて実施)
C未使用のアイソレーショントランスが1台あるので、これも使用する。 ただ一次100V二次200Vなので、接続を逆にして使用します(禁断の技、笑)
D接続端子は出水電器特製銅端子を使用する。
E接続ネジはこれもチタン製(非磁性体)を使用する。(これも出水電器製)
F改修内容が文章では分かりずらいので、改修前と改修後の系統図を作成しました。(下図参照)


改修内容(電源系統図)
改修前 改修後
クリックすると大きく表示します。



現用システム
エレクトロボイスの46Cmウーファを片チャンネル4発、左右合計で8発、その上に同じエレクトロボイスのホーンを片チャンネル2個、計4個使った2WAYの大掛かりなシステムです。ウーファ用エンクロージャーは1個あたり760リットルこれが4個並んでいて圧巻です。締まりの良い低音を再生します。
入力はデジタルオンリーで、ネットワークオーディオが構築されています。
巨大なウーファBOXは和室の床に穴をあけて床下の地面から直接鋼管で支えられています。また、上に乗ったホーンはWELLFLOATで浮いています


01 アイソレーショントランスB
(100V:200V 床下へ、薄緑灰色、デジタルスイッチング機器用、容量は1000VA) 
・設置スペース確保およびとトランスの唸りを遠ざけるために、機器直下の床下にトランスを設置してあります。
黒いアイソレーショントランスはAアナログ用
黒色はアナログ用アイソレーショントランスAです、容量は1000VA。
・余談ですが、巨大ウーファーボックスの床下はコンクリート打設して鋼管で支えています。
・トランスの上に乗せている黒色のものは、石板です(非常に重い、トランスの振動対策です)

02 アイソレーショントランス デジタル機器用
・スピーカー上に設置されています、容量は1000VA。
●アイソレーショントランスについて、
・電源をクリーンにするには非常に有効な機器です。
・できれば良質な200Vトランスで100Vにするのが理想です。
・200Vラインは100Vと異なり、バランス伝送でノイズの影響も少ないですし、流れる電流も半分になります。
・200Vトランスでない場合は100V(100:100)になりますが、これでも高い効果があります。
・オーディオ用でないトランスでも構いません、一度使われてみることを薦めます。





03 ブレーカーボックス1(直結)アイソレーショントランス@用
・30Aの漏電ブレーカーとコンセントが組み込んであります(出水電器の試作品です)
・新設したケーブルEM-CE5.5sq-2Cを接続します。
・最初はコンセント〜プラグ接続でしたが、最終的にプラグなし直接続としました。





04 ブレーカーボックス2(直結)アイソレーショントランスA用
・漏電ブレーカーは20A、保護用透明カバーをつけて、既設ケーブルVVF2.6φ-2Cを接続。




05 電灯盤(既設) ノイズ改修
既設分電盤
改修前
・左側九電ブレーカー ACL50A〜漏電ブレーカー間のケーブルを取替え(端子は特製銅端子)
新設ケーブルEM-CE5.5sq-2Cと既設ケーブルVVF2.6φ-2Cを1つの端子で圧着し、漏電ブレーカーの一次側に接続(チタンネジ)
・分岐回路の配線はツイスト(縒る)します、機器からの電源ノイズ対策です。 
・最後に端子部に絶縁テープ(アセテートテープ)を巻いて完了。
改修後




改修後の試聴・感想
・今回の工事作業後の比較試聴では、やはり一聴して他の皆様方が同様な工事後に共通に感じられる、再生中の背景や曲間の静寂さの向上が体感出来ました。
・ 機器類や各種ケーブル等の交換による出音改善とは違う次元での改善効果であり、工事後に音質劣化が生じる懸念は全く無く、オーディオに於いてはやはり良質な電源の確保が最優先的事項に挙げられるのではないかと思いました。
施工担当の中村さんは現在迄に数多くオーディオに関する電源工事をされ、出水電器様の代表とも交流があり色々とノウハウをお持ちです。工事内容も十分満足出来る作業です。
私のシステムはPA用のスピーカーを使用したマルチ2WAYで、抜けのよい明るくかつ解像度の高い音を目指しています。
主にJAZZやクラシックのピアノソロをメインに聴いています。 また、一方では生録による演奏も大変興味があり、市販のメディア再生では聴けないリアルな再生音も楽しんでいるところですが、やはりそこにも電源の重要さを体感しています。
・今回は音改善に貢献して頂いた中村さんへは大変感謝しております。有り難う御座いました。
  











当会、B会員宅 電源工事   2017.06.17-18 
当会、B会員がオーディオ電源改修工事を実施されましたので紹介します。

オーディオ、音楽をよい音で聴きたい...

 オーディオ機器は電気製品であり、もちろん電源が必要ですが、現在の一般家庭の電源環境は非常に悪い状況にあります。家電電化機器(パソコン含め)は省エネ・多機能・低コスト重視で、スイッチング電源やインバーター制御、マイコン制御となっており、これらの家電から電源コンセントに様々なノイズが逆流しています。また家電本体からノイズになる電磁波を発しています。
 これらのノイズでオーディオ再生音に悪影響が発生しています。音が汚れる、微小な音が聴こえない、高音が伸びないなど。
 家庭内だけでなく、電力会社の電力引込柱で同じ引込線を共有している他の住戸からもノイズは流れてきます。日曜日の深夜などに音がよくなるのは、家電機器の使用が減るためですね。
 オーディオ電源改修はとにかくノイズとの戦いです。

 現在のB会員宅のオーディオ電源環境は、
 リスニング室(木造在来工法の1階、約8畳、天井高さ2.5m、天井は防音処理後仕上材貼付、壁は防音処理後ヒノキ無垢材仕上、床はフローリング材)
 コンセント電源は家庭用分電盤の20アンペア1回路を。電灯照明と共有しています(単独回路ではないのでノイズが多い)

今回の電源改修の概要は電源ノイズの悪影響を避けるために、
 

@家庭用電源とオーディオ用電源の分離、家庭用分電盤内の電力会社契約用ブレーカー2次側からオーディオ用幹線を分岐配線
Aリスニング室にオーディオ盤を設ける、コンセント回路は5つ、うち1つは200V回路
Bアナログプリアンプ用、デジタル機器用、アナログプレーヤー、パワーアンプ用など、用途別に回路を分ける
C将来、エナジー製アイソレーション絶縁トランスを設ける(一部仮設置してある)
D電流が流れる端子について、通常は銅素材にスズメッキ仕上げですがスズは音が劣化するので、出水電器製特製端子を使用します
 (スズメッキを剥がし、銀下地メッキしその上に銅メッキ仕上げしたもの)に取替えます
E端子取付けネジについて、通常は鉄製ですが、チタンネジを使用する(鉄磁性体からの電流歪みを排除するためです、チタンは非磁性体です)
F今回は電源改修のみとして、アース工事は別途計画予定です
G電源改修工事は、基本的なところは通常の電気工事の施工方法と同じですが、特殊な施工方法とノウハウがあります
   
用意した材料
出水電器特製 非メッキ端子、チタンねじ・ワッシャーなど
新設するケーブルなど
漏電ブレーカーやコンセント材料
オーディオ専用分電盤
オーディオ専用分電盤新設
ここにオーディオ専用電源盤を取り付けます。
事前に天井裏と床下の調査を行い、オーディオ用新設ケーブルが壁内に通せることを確認しました。

壁は木壁ですのでケーブル用穴あけ作業が大変でした。

一次側、二次側のケーブル敷設完了
電源盤の事前加工

ブレーカーの裏面に制振シートを貼付けます

これが効きます

ブレーカーと盤の取付けネジはステンレス304製を使います(非磁性体です)

分岐漏電ブレーカーは50アンペアサイズで20アンペア規格です、左側2つは200Vが取れるようにしてあります。
ブレーカー本体サイズは大きいものがよいですね、製造メーカーは指定があります。

取り付け用ステンレスねじ(非磁性体)

先にブレーカーの1次側の配線を行います、これを行わずに先に家庭用電灯盤の改修をすると、
オーディオ幹線に電気が流れるため作業が危険になります。

ブレーカー本体サイズは大きいものが音もよいですね、製造メーカーは指定があります。
1次側は全て並列接続で、オーディオ盤内にメインブレーカーはありません。
これはコンセントまで直列に入るブレーカーの数を、1つでも少なくするためです。
「余分なものを入れない」、ですね。

ですから電源のON/OFFは、分岐ブレーカー5個を全て行う必要があります。
一番左側と次のブレーカーとの間に間隔があるのは、
将来メインブレーカーを設けて1箇所でON/OFFするための配線スペースです。

配線整理
 2次側コンセント配線の接続まで済ませ、コンセントへのアース線(赤色)は将来接続出来るようにまとめてあります。端子取付けネジは全てチタン製灰色です。端子接続前に導通部をイソプロピルアルコールでクリーニングしています(結構汚れていますので)

 今回採用したケーブルは、架橋ポリエチレン絶縁シースケーブルでエコマテリアル ケーブル(通称エコケーブル)仕様、EM-CE型です。

 ケーブルにはいくつか種類ありますが、3本導体を1つの外装にまとめてあるCE型が、外部からの振動や電流通過での内部振動に強く有利です。製造メーカーは指定があります(なんとケーブルの向きも指定があります)
 通常のビニルケーブルと異なるところは、燃焼時に有毒ガスを発生ない。ビニル絶縁体のケーブルに比べ、許容電流が大きい。誘電率がビニルより低いため電磁誘導が少ないことです。
 幹線はEM-CE22sq-3C(導体断面積は22mm2 スケア、赤白黒の3本、許容電流は77アンペア)、分岐はEM-CE3.5sq-3C(導体断面積は3.5mm2 スケア、赤白黒の3本、電気工事でよく使うVVF単線ケーブルの2mmφと同じ断面積サイズです、許容電流は26Aアンペア)です。
 エコケーブルは通常ケーブルと比較して、外装が硬く電流通過での振動に有利と言われています。22スケアは一般家庭の引込線とだいたい同じサイズです。よくこんなに太い線なのか?と言われますが、幹線は電圧降下(ケーブルの距離によって送り元の電圧から下がる現象)や瞬時電圧供給能力から太いものが有利です。



床下〜天井裏配線
既設分電盤

電灯盤の裏がユニットバスで、点検口から盤裏の作業が出来る絶好の配置です()

 

写真で、右側の灰色ケーブルは既設引込幹線(VVR22sq-3C)、中央の黒いテープが巻いてあるものは端子台から九電契約ブレーカーへの配線(EM-CE22sq-3C、被膜が硬いので外しました)(当初、既設配線を流用しようと思いましたが、サイズが14sqでしたので取替えました)左側の黒色ケーブルがオーディオ幹線になります。

紐に細い電線をつけ重り(ナット)を付け床下に降ろし、床下で幹線を電線につないで上に引っ張り上げます。
この辺は電気工事のノウハウです()

床下配線状況です、 既設配線はほとんどが天井裏なので床下に配線はあまりなくすっきりしています。

 オーディオ幹線のルート決定の要因として、既設配線が少ないところがポイントです。配線が多いとどうしてもノイズを拾ってしまいます。ルート上配線が多いところに幹線敷設の場合は、誘導ノイズ混入を避けるため、ケーブル間の距離をとる、平行配線は避ける、交差する場合は90度で交差するなどの施工を行います。ケーブルは離隔(配線間相互誘導の防止のため)をとりサドルで支持しますが、サドルとケーブルは隙間をあけます。ケーブルを頑丈に固定すると電流通過の振動が逃がせないためと、ケーブルの圧迫ストレスを避けるためです。

既設家庭用分電盤との繋ぎこみ準備が完了しました。



既設家庭用分電盤改修
改修前 この小さな端子盤はエコキュート温水器への配線用です
(電力会社の契約規定で設置してあります)

ここに電灯幹線がつながっています。
改修前
オーディオ専用盤への分岐用幹線

電灯幹線の端子を取替え〜端子台から電力会社契約ブレーカー間配線の取替え〜
契約ブレーカーから漏電ブレーカー間配線取替え〜

繋ぎこみ完了 端子は非メッキの出水電器製

 既設分岐ブレーカー2次側配線はループ状になっています。これは電気施工上のテクニックで、配線余長を取りブレーカー交換時などに接続をやりやすくするためですが、ループ状は必ずやめます、ループだとコイルと同じになり、電磁誘導が発生するためです。

既設漏電ブレーカーの入り口でオーディオ用を分岐
目を変えて確認(間違いはないか)

漏電ブレーカー1次側にオーディオ幹線接続〜分岐ブレーカー2次側配線をツイストする(これもノイズ対策です)

すべてノイズ低減処置(ツイスト)完了

端子は特製銅メッキ品、端子取り付けネジはチタン製灰色です。
最後に端子部に絶縁テープ(アセテートテープ)を巻いて完了。

既設分電盤改修完了
家庭用とオーディオ用電源が分離されました。



外部 引込スッキリポール改修

引込開閉器盤の幹線VVR22sq-3Cの接続端子、12次側とも取替えです。
一次側がループ状になっていますので、ループをやめ最小限の余長を取るためターン(Uの字)にします。

ブレーカーの1次側配線は活線(電気が流れている)ですので、圧着端子取付作業は慎重に行います。
ショートさせると電力量計が壊れて電気工事店を呼ぶことになります...




オーディオ用専用コンセント
コンセント取り付け位置の確認
木壁ですので穴あけは引き回しノコギリで

採用したコンセントはオーディオ用ではありませんが、
医療用UL規格品でケーブルはしっかり端子にネジ固定型です。

仮にアイソレーショントランス(絶縁トランス、エナジー社)を入れています。

プレートはステンレス製、仕上げにテプラで回路番号表示。

後日コンセントボックスを本設置するので、また音はよくなるでしょう。




改修完了後の試聴 効果の確認
完成後の試聴です。 アンプはLUXMANの管球式。
メインスピーカーのタンノイGRFメモリーのユニットはエッジの修理中です。
併せて、ネットワークも改造しました。この時代のネットワークの大容量コンデンサー
には無極性の電解コンデンサーが使われていて、これがすこぶる音が悪い。
これを良質のオイルコンデンサーに変えるとアッと驚くほど抜けが良くなります。
今回は贅沢にWE製のオイルコンデンサーを使いました。
比較的新しいスピーカーの場合はフィルムコンデンサーが使われていて
それほど悪くはありませんが古いスピーカーはコストと大きさの関係で
無極性電解コンデンサーが使われていることが多くまた、その容量が長期使用に
伴いくるっていることも多いようです。


施工後、約1ケ月経った時点での感想
・ 何よりも、全体に音の周囲が静かになりました、これが一番驚きました。
  (私の部屋は、温水便座のトイレ、エコ・キュート、浄化槽のブロアーと同じ動力線になっており、最悪の電源でした。)
・ 個別には、声の高音がクリアになりました。
・ 低音も、よく伸びて聞こえます。
・ ヴォーカルをよく聞くのですが、より聴きやすくクリアに聞こえます。
・ よく聞くレコードを次々に聴いています。
・ 6月18日に電源工事がほぼ完成して、1か月ですが、まだまだ音が馴染んできているように感じます。
* 電源工事完了から7月3日までは、スピーカーは音工房のZ800−FW168HR(フォステックスFW168HR+T250D)でしたが、7月3日からタンノイメモリー(エッジ張替てネットワーク改造)が聴けるようになり、工事前との音の変化がよくわかりました。
* いまは、コンセント5か所のうち、2か所が100Vのアイソレーショントランスに簡易コンセント使用ですが、200V1個、100V2個のIrトランスと電源ボックスの設置を予定しています。全体の完成後の音が楽しみです。


アース工事について

 今回、アース工事は実施せず別途計画ですが、オーディオ専用アース工事は電気工事店に依頼してぜひ行って下さい。電源とアース改修で電源とアースは両輪の関係で、どちらも重要です。アース値(接地抵抗値)の理想はEA種の10Ω以下ですが、ED種の100オーム以下でも十分です。

 電源同様に、アースをオーディオ専用にすることがポイントです。
 アース打設場所はオーディオ機器の近くで、家庭用アースから離れたところです。
 連結式接地棒で極力深く打設するのです。
 家庭用アースは保安上設けるもので、接地抵抗値の規定はED種(100Ω以下)となっていますが、電灯盤に漏電遮断器(地絡して0.5秒以内で動作するモノ)を設けた場合、緩和措置で500Ω以下でもよいことになっています。
 漏電遮断器は必ず設けますので、家を建てるとき電気工事屋さんは長さ60cm位の細いアース棒を1本基礎下に埋めるだけです。
 一般家庭のアース値はまず100Ω以下になることはありません。また、アースに接続されている家電はエアコンや洗濯機、ウォシュレットなどですのでアースはノイズだらけです。
 ここにオーディオ機器のアースを繋ぐと...ですね。
 アース環境がよいと、音に品位が出て来ます。
 また、アースはオーディオ機器にやみくもに接続すると、アースループが発生しハムやノイズが発生します。
 電源コンセントからアースをとるのでなく、昇圧トランス、プリアンプ、CD-P、DACなど入力ソース系の上流に接続して効果を確認することがポイントです。
 アイソレーショントランス(絶縁トランス)のコア部へのアース接続は効きます。

 続きがあります。
電源改修 第

電源改修  第3


ご注意ください。 このような工事を実施するには電気工事士の免許が必要です。

マイ電柱について タモリ倶楽部

ニッポン放送 【10時のグッとストーリー】







当ホームページ管理人 オーディオ電源工事   2015.11.23   (2016.8.21UP)
先に当ホームページで紹介しました当会のH会員および、都城のE様に倣って電源改修を実施しましたので紹介します。工事は昨2015年11月に終わったのですが、ホームページ容量不足などがあり、UPするのが延び延びになっていました。
改修に当たって基本的な考えは、
@家庭用電源とオーディオ用電源の分離:今回は既存分電盤内契約用ブレーカー出側で分岐
A配線は全て200Vで配線する。
Bアナログ機器用、デジタル機器用、アナログプレーヤー、エアーポンプ用など、用途別に回路を分ける
C200/100ダウントランスに続けて、エナジー製アイソレーショントランスを直列に挿入。
D鉄など、磁性体を極力排除する。
E今回は電源改修のみとして、アースは既存アースを利用 アース工事は別途計画。
です。
電気関連の資格を所有しているので、電気工事店に依頼せずに自力で工事を実施することを計画しましたが、実際には設計から、材料の入手、実際の工事に至るまで全ての部分で、N様に手伝って貰いました、というより、N様主体で工事を実施して貰いました。N様は会員ではありませんが、宮崎市立図書館でのコンサートや去川小学校コンサートの際、セッティングなどを手伝って貰っています。この場を借りて改めてお礼申し上げます。
また、東京の出水電器・島元社長には非メッキの端子やチタンネジなどのご提供のみならず、貴重なノウハウをご教示頂きました。ありがとうございました。
オーディオシステム全景
マイクロSX8000(砲金プラッター仕様) に イケダIT-407SME3012R
Technics SP10-MKU に SME M2-12
アナログプレーヤーとコントロール部 VIDAのイコライザーは借り物です。
メインスピーカーはONKENの4ウェイ マルチアンプ駆動   オンケン
Accuphase DF45デジタルチャンネルデバイダーとエルサウンドのモノラルアンプ10台、以前は金田式の6dBチャンネルデバイダーと電池式GOAチャンネルアンプを使用していましたが約3ケ月ごとに約60本の乾電池をハンダ付けするのがたいへんでした。(この構成で20年ほど使いました)今は上記のアンプ構成になっています。
最近、評判のSiCMOSFETを使ったアンプに興味があり、また、金田式に戻るかも知れません。ただ、Accuphaseのデジタルチャンネルデバイダーの多機能さ、便利さは捨てがたいところです。
PX25/300Bコンパチブルアンプ モノラル×2台
平面バッフルにsiemens 15m 10インチ KL-L307  この部屋にも200Vを配線
SIEMENS L307
新設する分電盤の加工
ブレーカーはPanasonic 製。 漏電ブレーカー
音質改善のキーとなる専用の圧着端子および、チタン製のネジは出水電器、島元社長のご厚意で分けて頂きました。
 この、圧着端子は既製品端子(錫メッキは音が悪い)を基にいろいろな工夫をしてあります。また、 使用するネジ、ワッシャは全てチタン製(非磁性体)。 分岐ブレーカーの接続ネジもすべてチタン製。
 鉄は電流歪みが発生しますので排除します。
J1project 防振シート
ブレーカー背面の防振処理
ブレーカー取り付けボードもお洒落に化粧しました。
ブレーカー取り付けネジも非磁性体のステンレス製
30Aが1回路と20Aが4回路 メインアンプ部 コントロールアンプ部 隣室 デジタル アナログとそれぞれに分岐します。
ネジ、ワッシャーは全て、チタンネジに取り換え
分電盤のフタも防振処理。
ケーブル引き出し用に穴を開けます。
分電盤の取り付け準備完了 5回路全て200Vで配線
用意した配線材料。
新しいケーブルを床下から引き込み、また、アイソレーショントランスを床下に設置するので床にケーブル引き込み穴を開けました。
分電盤からのケーブル 架橋ポリエチレン絶縁シースケーブル 22SQ×3C
ケーブルの端末処理 非メッキ端子
分岐用ケーブルは架橋ポリエチレン絶縁シースケーブル 5.5SQ×3C
ブレーカーの入力側、結線完了 左のケーブルは床下を通って契約用ブレーカーへ
既設家庭用分電盤 
契約用ブレーカーの出口で、家庭用と分岐。 既設分電盤のノイズ対策は前回実施済
トランスを仮接続して試聴中。 オーディオ用電源を一般家電用と分離することの効果は著しいものが有ります。
3kVAの200:100ダウントランス ケースは鉄製のため撤去しました。
アイソレーショントランスの結線準備 床下設置の前に作業がやり易いところで準備します。
トランスを床下に設置するための準備。  磁性体の排除という観点から、トランスコアの締め付け用ボルトも撤去して、タコ糸による締め付けにしたいところですが、今回は床下設置なので、安全面を考慮して断念しました。
3kVAダウントランスとエナジー製の100:100アイソレーショントランス  位相を間違わないように。
●準備完了しました。これを床下へ設置します。
●メインアンプ部と、コントロールアンプ部に分けて更にアナログ機器用、デジタル機器用と分けました。また、メインアンプ部はRチャンネル用、Lチャンネル用とに分けています。
●配線はすべて200V配線として、200:100のダウントランスを通ったあと、エナジー製の100:100のアイソレーショントランスを挿入しました。
重いトランスを11個、床下に持ち込むのがたいへんでした。
床下設置の様子 後日、防塵、防虫のカバーを付けます。
床下設置すれば、トランスのうなりや、漏れ磁束から逃れることができます。ただ、未使用時は必ずブレーカーを切ることにして常時通電はしません。また、定期的な点検も欠かせません。 安全第一です。 
トランスへの配線
トランスへの配線完了。アースは仮配線。
コンセントBOXは磁性体を嫌ってプラ製としましたが、防振とシールドを兼ねて内部に鉛シートを張りました。鉛シートはコンセント表面のステンレスプレートにも張って防振しています。また、内部にはグリーンカーボランダムを入れました。このグリーンカーボランダム、半信半疑でいれてみましたが、思った以上に効きます。ただ、入れ過ぎに注意と言ったところでしょうか。気を良くして、分電盤のブレーカー周囲にも入れました。これは価格も安く、ダメならばすぐに元に戻せるので試してみる価値はあります。
高価なコンセントレセプタクルではありませんが、最低限ということで、医療用のコンセントレセプタクルを使用しました。なるべく費用をかけないで、アマチュアなりの工夫(防振・シールド・電磁波吸収)など、またコンセント内部配線の検討(渡り配線をせずに根元で一括圧着など)をすればそれなりに良いものが作れます。
今回の電源改修の結果として、先に紹介したH会員、E様の場合と同様、劇的な効果が有りました。
@地に足が着いた、安定感のある音になります。
A低域の量感、しまりが良くなり、低音に芯が入る感じで、奥行感、透明感すべてが向上します。
B夜間と昼間の音の差がなくなる。 一般的に商用電源は電圧変動が多く、昼間と夜間では音が変わりますが、その変化が少なくなり、安定します。
 
※コンセントより、上部(電力会社側)の工事を実施するには資格が必要です。無資格では工事ができませんので必ず電気工事店に依頼するなどしてください。
 
電源改修工事はなかなか大変で、実施したいと思ってはいても、なかなか踏み切れないものですが、N様の後押しのお陰で工事を実施することができてその結果、著しい改善が有り、十分満足しています。
   








都城 E様宅 オーディオ電源および、アース強化工事   2015.09.19 20 

 今年2月に当真空管アンプ愛好会のH会員がオーディオ用電源および、アースの強化工事を実施され、その劇的な効果に刺激されて(?)ご友人である都城のE様が電源および、アースの工事を実施されましたので紹介します。

工事施工
  
出水電器 (東京より)
オーディオ盤設置、引き込み盤ブレーカー交換、コンセントの取り付け(制振、電磁波防止用プレートやベースの取付)、既設分電盤×2のノイズ対策、アース工事、その他工事、将来改修内容のアドバイスなど。
  
飯山電業 (地元電気工事店)
事前幹線・アース配線工事(工事済み)引込一次側配線の取替え、オーディオ盤の幹線とアースを(床下内)をオーディオ盤まで配線、アース打設その他出水電器の補助作業
   
改修の概要
@生活用電源とオーディオ用電源を完全に分離する。電力量計後の契約用ブレーカーの出側で分離。
A既設分電盤×2のノイズ対策
Bオーディオ専用分電盤の設置 制振、電磁波防止用プレート、ベースの取り付け
Cアース工事  アース抵抗を2オーム以下にする。

☆E様はクラシック音楽の大ファンで、

   ドイツ音楽を中心としたクラシック全般、所有レコード数:約2万枚

好きな演奏家:
 
   モントゥー・ケンペ・オイストラフ・グリュミオー・ミルシティン・グリュンマー・ポップ

 音元出版の季刊アナログ誌「方形の宇宙(クラシック編)」をご執筆中です。
 
リスニングルーム全景
 リスニングルームの両側にレコードがきれいに整理されています。
このほか、2階にもセット物のレコードが保管されています。
スピーカーはウェスタンエレクトリックを中心にしたシステム
ウェスタンエレクトリック555とカールホーン
ネットワークとトゥイーター 597髪の毛ほどのアルミ線をエッジワイズ巻きにしてあります。 
スピーカー励磁用電源部 低音用、中音用、高音用、全てのスピーカーが励磁型です。
EMT927レコードプレーヤー(ステレオ用)
ラインアンプとモノラル用のトーレンスTD124
真空管式LCRイコライザー
WE310を使ったラインアンプ
改修前のコンセントの様子 メインアンプはサブのタンノイ用 
改修前のオーディオ用分電f盤(クライオ処理を施したもの)を撤去します。) 
改修前の受電用ポール、電力量計
家庭用と分離してオーディオ専用に引き込み線を張ります。
こちらはアース線の引き込み部
改修前の受電部 電力量計と契約用ブレーカー(電流制限器)
引き込み線を音の良いケーブルに張り替えます、ケーブルの方向を間違わないように。 
防振対策を施した電力量計と新規に張り変えたケーブル。 指定工事店でないと電力量計の工事はできません。 
契約用ブレーカーの出口で家庭用とオーディオ用を分岐します。  ブレーカーも防振処理。
家庭用分電盤のノイズ対策(改修前)
家庭用分電盤のノイズ対策(改修後)  ネジは全て非磁性体のものに取り替え 
家庭用分電盤のノイズ対策 ブレーカーも取り換え (改修後) 
家庭用分電盤のノイズ対策(改修前)
家庭用分電盤のノイズ対策 ブレーカーも取り換え (改修後)     
圧着端子の取り換え、防振処理、非磁性体のネジなどなど  ノウハウがいっぱい。  
オーディオ専用分電盤
アース端子 医用のものです。
オーディオ専用分電盤の配線工事中 ここにもノウハウがいっぱい
地元都城、飯山電業の皆さんもこんな工事は初めての経験で、熱心に見ておられました。
線はコキンと曲げず銅線にストレスを与えないよう緩やかに曲げる。見た目よりも性能 
雷多発時に、アースからの雷電流回り込みを防ぐためアーススイッチを設置
分電盤のフタも防振対策



ここからアース工事の様子です。
アース棒は1.5メートルのものを100本用意。
アース工事のために重機も用意しました。
アース棒打ち込み用のはつり機 約30kg
5人がかりでアース棒を打ち込みます。
用意したアース棒100本を全て打ち込みました。
アース抵抗は2.8Ωを達成。 雨が降ってアース棒がなじむと更に低下が期待できます。
新設オーディオ用コンセント(一部分)
エナジー製のアイソレーショントランス
モノラル用のMCトランスとアース線の接続
アース端子とコンセント
出水電器製新モデルのアイソレーショントランスも効果を確認しました。
改修後の電源および、アース線の様子。
改修後の試聴
 
 電源改修、アース強化の効果(筆者が個人的に感じたこと)
 基本的には前回のH会員宅と同様に、全体的に静かになって静寂と楽音との対比が極まり、楽器の音が生々しくなります。ヴァイオリンは本物よりも良い音で音楽を奏で、ピアノも人の声も実在感のある音で迫ってきます。音楽が楽しくなって、どんなレコードをかけても楽しめる音で、所謂不得意なものが無くなります。
 工事の際に、ケーブルにストレスをかけていますし、アース棒もまだまだ大地になじんでいません。工事直後の今が出発点で、日を追うごとに落ち着いてきて更に良くなって行くそうです。試しにアース棒打設地点に水道水をジャブジャブとかけたらダジャレみたいですが、ほんとに瑞々しい音になり、笑ってしまいました。
 オーディオをやっている人は日々、少しでも良い音にするためにアンプを替えたり、コードを替えたり・・・と、努力されていると思いますが、アンプやコード類を取り替えると、確かに音が変わりますが、良い面だけでなく時には悪くなったりする場合があります。いつもプラスの面ばかりではないと言うことです。得たものの代わりに失うものも出てきます。ところがこの電源、アースの改修は失うもの、つまりマイナス面はありません。必ずプラスの方向に作用します。
 もしも、自分の出している音がいまひとつだと思うことが有るならば、壁にぶつかっているならば、電源、アースの改修をお勧めします。必ず
ブレークスルーが訪れると確信しました


 
☆改修後のE様のご感想

 @9/19:電源改修後・・・この時点ではアースが切断されていましたが ダイナミックレンジが広がった感じで、 CDのような音。 
     

 A9/20:アース改修後・・・アイソレーショントランスも出水電気製に変更・水も撒いたこともあり透明感が一気に増し、実に瑞々しい音でした。音の粒立ちも素晴らしく、理想に近い

    

 B9/21:悪くなった、どう悪くなったか・・・前日聴かれた粒立ちが後退。音が弾まないし 伸び伸びと広がらない やや平板

 
 

 Cその後昨晩まで(21日以降 ずっと電源は入れっぱなしです)・・・だんだん透明感は増してきましたが 20日の「ハッとする」ような目覚ましさには及びません。幅と奥行きが増した感じ。

  
 

9/23

この喜びを歌にしました(^_^.)
 
♪ あめあめ ふれふれ アース棒
  大地になじんで うれしいな
 ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン 
 
  あらあら 地面が ずぶぬれだ
  ガンコな ノイズが 消えていく
 ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン  
  

9/28

昨日もずっと聴いていました。どんどん良くなっています。

CDがとてもよく鳴ります。

夜の宴会の後、CDをかけながら ソファーで寝入ってしまいました。

  
     





 
  出水電器 島元さんのご厚意で。
拙宅分電盤のノイズ対策  線を捻って、端子を替えて、磁性体を排除して・・・ 
  出水電気の島元社長は大変お疲れのところ、当真空管アンプ愛好会が9月21日に実施した宮崎市立図書館でのレコードコンサートにご参加頂きました。また、帰りに拙宅の分電盤もノイズ対策改修をして頂きました。2月のH会員宅および、今回のE様宅の改修は幹線の張り替えやアース工事と同時に分電盤のノイズ対策を実施しましたのでノイズ対策がどのくらい効くのか分かりませんでしたが、拙宅ではノイズ対策だけ実施したので、それのみの効果を確認できました。拙宅に来ていたK会員の言葉を借りると「深夜の音になった」ということです。通常、深夜は周りの闇騒音が消えて静かになり、音楽がいきいきとしてきますが、この改修でまさにそんな感じになりました。それまでは半信半疑の部分もあったのですが、驚きでした。








    
当会、H会員宅 オーディオ電源および、オーディオ用アース工事   2015.02.14 
当会、H会員がオーディオ用電源および、アースの強化工事を実施されましたので紹介します。
工事施工
  
出水電器
オーディオ盤設置、ブレーカー交換、ナイフスイッチとコンセントの改修(制振、電磁波防止用プレートやベースの取付)、既設分電盤のノイズ対策、アース増強工事、その他工事、既設引込幹線の将来改修内容のアドバイス、他アドバイスなど。
  
にっこり電器 (地元電気店)
オーディオ盤の幹線(天井内)をオーディオ盤まで配線、その他出水電器の補助作業
   
改修の概要
@生活用電源とオーディオ用電源を完全に分離する。今回はマイ柱(柱上トランス)まではしないで電力量計後の契約用ブレーカーの出側で分離。
A既設分電盤のノイズ対策
Bオーディオ専用分電盤の設置 制振、電磁波防止用プレート、ベースの取り付け
Cアース強化  アース抵抗を5オーム以下にする。
オーディオシステム全景
スピーカーはシーメンス、オイロダイン
300Aシングルアンプ 出力は約5ワット
アナログプレーヤーはターレスTTT-C がステレオ用とモノラル用とで2台
オーディオ専用配線 敷設工事
オーディオ専用電源の天井裏配線の様子。 配線はCV22-3C。 不要振動を逃がす為に、あえてガッチリ固定することはせずに軽く留めます。このあたりもノウハウのひとつ。
オーディオ専用電源の引き込み
改修前の電力量計と電流制限用(契約)ブレーカ
改修後のブレーカー ブレーカーの出側で生活用電源とオーディオ用電源を分離します。
ブレーカーの下には不要振動を吸収するJ1防振シートを張り付けてあります。
ブレーカのネジは非磁性体のチタン製のネジと交換します。また、端子も特別に出水電器で開発した専用の端子を使用します。
改修前の主分電盤 生活用電源とオーディオ用電源とが供用となっています。通常はこれが一般的。
改修前の主分電盤。
改修後の主分電盤(生活用電源)漏電ブレーカーも防振処理がしてあります。
今回、オーディオ用電源と生活用電源を完全に分離したのでこの分電盤は生活電源専用になります。しかし、この分電盤での雑音やひずみの発生を抑える為に、@配線はよくひねる(ツイスト)。これは真空管アンプを作る際、ヒーター配線などの交流回路は良くひねって配線しますが、同様の効果があると思われます。Aブレーカーのネジも全てチタンネジに変えます
オーディオ専用分電盤の設置(制振、電磁波防止用プレートやベースの取付
ブレーカーやオ−ディオ盤の取付けネジは、SUS304(一般品)ですこれも非磁性体のものを使用します。
特別に開発された専用の圧着端子および、チタン製のネジ
 既製品端子(錫メッキは音が悪い)を基にいろいろな工夫をしてあります。
ブレーカー部圧着端子、アース線接続部端子(Pスリーブ)も同様に処理をしてあります。
  使用するネジ、ワッシャは全てチタン製(非磁性体)
 分岐ブレーカー20Aの接続ネジもすべてチタン製。

 鉄は電流歪みが発生しますので排除します。
 オーディオ専用分電盤。 内部配線はツイストして短くが基本。配線に曲げのストレスをかけない
コンセントはシーエスフィールド社のジョデリカ。
壁コンセント取り付け。
アイソレーショントランス アイソレーショントランスは不可欠です。
前回実施したアース敷設工事で14Φ×1.5メートルのアース棒を28本使用して、アース抵抗は8.6オームとなっています。
今回さらに40本のアース棒を用意しました。
アース棒打ち込みの様子。はつり機に特別に開発した専用のアダプターを取り付けてアース棒打ち込み機として使用しています。
地盤が固くてなかなか入りませんが最終的に用意した40本のアース棒を全部使い切りました。
前回の28本と合わせて68本打ち込みました。
アース線の接続
全てのアースを接続した結果アース抵抗は3.4オームとなり目標とした5オーム以下をクリアしました。
試聴に使用したLPレコード
出水電器 島元さんがリファレンスとして用意された試聴用CD ただ、LP専用のオーディオシステムのため試聴はできませんでした。
電源改修、アース強化の効果(筆者が個人的に感じたこと)
@同じボリューム位置で音が大きくなった電源改修後の試聴ですぐに感じたのがコレ。生活用電源とオーディオ用電源を完全に分離したことによる電源電圧の上昇が要因とも考えられるが、磁性体の完全排除によるひずみの低減、ノイズが減ったことによるSN比の改善また、配線方法の適正化など全てのノウハウが総合的に効いた結果だと思われます。
Aチョークインプット方式のチョークのうなりが小さくなった。  真空管アンプの整流回路はコンデンサインプット方式とチョークインプット方式があります。チョークインプット方式は電圧変動が少なく、音は良いのですが電圧降下が大きい、専用のチョークコイルがが必要なことなどがあって一般には、ほとんど採用されていません。特にチョークコイルがうなる("ビィーン")ことが嫌われる要因のひとつとなっていますがここでは音を重視してチョークインプット方式が採用されています。改修前気になっていたチョークのうなり音が今回の改修で激減して気にならなくなりました。これも一聴してすぐに感じたことです。
Bバックグラウンドのノイズおよび、ノイズ感が激減し静寂さが増した。静寂の中から音楽が湧いてくる感じ バックグラウンドのノイズ(ノイズ感)が激減し、いわゆる、"うるささ"が全くなくなりました。静けさの深みが増し、音楽(音が有る時)との対比が見事で、鳥肌が立つほどです。
Cヴィンテージオーディオの典雅が響きは残したまま、音が新しくなった。  シーメンスオイロダインは元来、トーキ用に開発されたもので劇場で鳴らすことを前提につくられたこともあり、家庭で鳴らすことが難しいことで有名なスピーカーです。このスピーカーを鳴らすために、トランス類は勿論、コンデンサ、抵抗器の一つひとつ、更には配線材、からハンダに至るまで吟味し、まさにヴィンテージオーディオの名前にふさわしい、良く熟成されたヴィンテージワインのような典雅な響きを醸し出していました。これは現代のスピーカーでは決して出すことができない音です。
今回の改修でこの典雅な響きは残したまま、さらにベールが2枚ほど剥いだようにクリアーさが増し、奥行き感、スケール感が増しました。いつまでも音楽に浸って居られます。

出水電器、島元さんからのメールコメント紹介

今回の工事は、メーター以降は私のノウハウ全てを投入しました。     音の変化も狙い通りの結果が得られたと思っています。 これから、音は日に日に変化しますので1ヶ月後、3ヶ月後、半年後を是非楽しみにして頂きたいです

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金田式 「電流伝送方式・オーディオDCアンプ試聴会」 2013.10.19
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